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ショアディッチ駅前に登場したコンテナを積み上げただけのおしゃれなショッピングモール。低家賃で出店出来るのが魅力、なのだとか?

こんにちは、ロンドンナビです。
きょうは、ロンドン東部に突如出現した「コンテナで出来たショッピングモール」ボックスパーク(Boxpark)についてご紹介しましょう。
「リバプールストリート駅から歩けるところに、有名ブランドが安く買えるスポットがある」という情報を聞きつけ、早速行ってみることにしました。さて、どんなところなのでしょうか?

店舗は黒く塗ったコンテナを再利用…

ボックスパークは、ショーディッチ・ハイストリートという駅の前にあるそうです。このエリアにナビが出かけて行くのはそもそも初めて。うわさでは、「金融街シティーに勤務する人々が出かけて行く、ちょっとおしゃれなお店が集まるエリア」というのですが、いまひとつピンときません。最寄り駅自体も「オーバーグラウンド(Overground)」という鉄道が通っているだけで、市内中心地から行くには見たところなんとなく不便。とりあえずリバプールストリート駅から歩いて向かってみることにしました。
地図を見ながら10分ほど歩いたら、大きな交差点の向こうに「BOXPARK SHOREDITCH」という横断幕で出来た看板を発見!いかにもローコストでつくられたモールならではという雰囲気がこの「幕」から伝わって来て、安いものが集まる場所なのかなと期待が高まります。
近づいてみると、たしかにモールは貨物用の40フィートコンテナを黒く塗り、これの壁を外してドアを作って並べただけ。これならたしかにどこにでも簡単に作れそうです。

世界初の「ポップアップモール」

2011年12月に開店したボックスパーク。案内サイトを読んでみると、「ここは世界初のポップアップモール」「小売業界に革命を起こす!」と説明があります。たしかに業界にはポップアップショップという言葉があるそうで、普通は数日から数カ月間だけ実験的に出すお店を指します。そういえば、昨年のクリスマス商戦に、eBayがわずか5日間だけロンドンにリアル店舗を出しましたが、ああいうのがポップアップなのでしょう。ボックスパークは、「ポップアップショップがいっぱい集まっているから、ポップアップモール」なのだそう。
さらに「革命を起こす」という言葉にも惹かれます。「ふつうのモールに出ているような有名店じゃないお店を呼びたい」といった説明もあり、どんなテナントがあるのかますます気になりますね。

おやおや?並んでいるお店は有名どころ?

ローコストで出店出来るのなら、さぞかし見たことのないユニークなお店がたくさん並んでいるのかな、とモールを見てみると、あれあれ?いきなりモールの2階にはスポーツ用品「ナイキ」の大看板が。路面に並んでいるお店を眺めても、ナイキをはじめ、プーマ、ラコステ、ノースフェイス、リーバイスなど、「みんなが知っているブランド」が中心。ただ、その方面の情報をよく知っている友人によると、「ここにある、ボックスフレッシュ、アビューズといったお店はたぶんインディーズのような独立系ブランド」ということですが、いまいちピンときません。
ただ、売っているものが格安なのがうれしいです。たとえば、ナビの好きなフィンランドのマリメッコは、なんと全商品50%オフ!こんなことはアウトレットショップに行ってもなかなかあり得ません。そういえば、2012年お正月頃から「街でとつぜんマリメッコの商品を持つ人が増えた気がする」と思っていたのですが、ここが震源地だったのかもしれませんね。一方、ナイキはこのモールのメインスポンサーかと思うような大きなスペースを取って営業しているのですが、シティーに働く人々を意識し、ランニングで出勤する人向けの商品を集中的に集めるといった戦略のよう。こういった斬新な取り組みはたしかに繁華街の旗艦店ではむずかしいのでしょう。

2階に上がるとレストランも!

上層階に上がってみましょう。ここももちろんコンテナで出来ています。ただ、下層階と違い、店の間を歩くスペースが必要なので、置いてあるコンテナの数は半分程度にとどまっています。
ナビはこの上層階のほうがむしろ興味が持てました。下層階のコンテナの屋根に当たる部分をビヤガーデンのようにパブのオープンスペースに当て、ここで外を眺めながらのんびりお酒が楽しめるようにしてあるのです。
ナビが出かけたのは初夏の夕暮れ時。天気に恵まれたら食事をするのもいい感じです。ただ、営業時間がだいたい20時には閉まってしまうので(木曜のみ22時まで)、ここでちょっとお酒を飲んで仲間とおしゃべりしたあと、本格的に食事をするにはショーディッチにある別のおしゃれな場所に向かう方が良いのでしょうね。

新スポットとして、要チェックでは?

ボックスパークに行ってみたナビの感想は……。
ここの当初のもくろみはたしかに「中心街(ハイストリート)に出店はむずかしいけれど、ローコストで店を出し、チャンスを探す独立系ブランド」が店を持つことだったのかもしれません。ただ、そういうお店に興味を示す人は意外と少ないのかも。「普通のものを安く買いたい」という人が「ハイストリートではあり得ない格安価格で買える場所」といったほうがいいのでしょう。
たまたまナビが出かけたタイミングは、夕暮れから夜にかけての時間帯。天気も気温も恵まれていて、空がだんだん暗くなって行くときに黒色に塗られたコンテナが映えて「かっこよかった」のですが、これが暗くて寒い冬ともなるとどうなるのか……。当面の出店期間は5年間だそうですが、きちんと維持できるのかどうか、これからの課題だと思います。
ここがそこそこうまく行ったら、ロンドンだけでなく全世界的にこんなような「ローコストなポップアウトモール」が出現するのかも。「世界で初めて」の試みでもありますし、ともあれ一度訪れてみてはいかがでしょうか?
以上、ロンドンナビでした。
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記事登録日:2012-05-08

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2012-04-29