ロンドン郊外の庭園「ウィズリーガーデン」に行ってきました!

ロンドンから郊外に足を伸ばして、ガーデニング好きの人々が集まる「女王陛下の庭園」に行ってみました。

園内には季節折々のさまざまな花が咲きます

園内には季節折々のさまざまな花が咲きます

こんにちは、ロンドンナビです。ロンドンの南西郊外にある女王陛下の庭園「ウィズリーガーデン」に行ってきました。こちらは「英国人に最も愛されている庭」と言われていて、英国の「ガーデニング文化」をうってつけの場所なのですが、街の中心部から離れていて、現地に行くための「旅の技術の難易度」はやや高そうなところ。でも、がんばって行ってみることにしましょう!
ウィズリーガーデンのメインゲートです

ウィズリーガーデンのメインゲートです

英国王立園芸協会(RHS)は英国内に4つの庭園を運営しています。「RHSとはそもそも何?」という声も聞こえてきそうですが、RHSは200年の歴史を誇り、総裁はエリザベス女王自らが務め、「園芸」つまりガーデニングに関する団体としては国内で最高峰の地位にある団体。また、RHSは毎年5月下旬に開かれる「チェルシーフラワーショー」の主催団体でもあります。そして、ここは庭作り、ガーデニングの参考になるモデル庭園や、植物や関連グッズが買える巨大売店もあるため、英国の全国各地からたくさんの観光客が訪れるほどなのです。
入口ゲート横の巨大売店

入口ゲート横の巨大売店

機会があったらチェルシーフラワーショーへもぜひ!

機会があったらチェルシーフラワーショーへもぜひ!

庭園までどうやって行く?

キングストンからギルトフォード行きのバスに乗ります

キングストンからギルトフォード行きのバスに乗ります

この庭園の存在をたまたま雑誌で見て知ったナビ。ぜひ行ってみようといろいろ資料を探してみたのですが、公共交通で行くのはちょっと不便そう。ようやく、ロンドン・ウォータールー(Waterloo)駅からキングストン(Kingston)駅まで電車で行き、そこからバスで行けることがわかりました。キングストンからバスに乗ること約30分、なんと路線バスは高速道路を爆走し始めたではないですか・・・えええと不安が高まるナビ。庭園に最寄りのバス停は、なんと高速道路上にあったのでした。乗車の時、運転手さんに「ウィズリーガーデンに行きたい!」と一声かけておくのが確実ですね。
高速道路脇にある庭園へのバス停です

高速道路脇にある庭園へのバス停です

バスを降りたら歩道橋を渡って庭園へ

バスを降りたら歩道橋を渡って庭園へ

バス停から庭園入口へ

庭園に向かう途中にもこんな美しい花が

庭園に向かう途中にもこんな美しい花が

バス停から庭園入口までは徒歩10分弱。高速道路を走る車の音さえしなければ、いきなり「こんな山の中」といった風景の中を歩くことになります。ナビが出掛けた時はつつじとシャクナゲの季節で、次々と現れる鮮やかな花々に大感動。まだ、庭園の中に入ってもいないのに、美しい花が見えてなんだか得した気分に!

場内に入ると大きな池が

庭園を歩くときは案内図をもらいましょう

庭園を歩くときは案内図をもらいましょう

入場券を買って、いよいよ園内へと入ります。園内にはさまざまなテーマで庭が造られ、そこにふさわしい植物が植えられているそうです。せっかく出掛けてきたのですからたっぷり楽しみましょう。案内図を貰って歩き始めます。

ゲートをくぐって中に入ると、まず周りには年期が入った古い建物があります。ここは、「ラボラトリー」と呼ばれる研究施設。建物はとても歴史がかっていますが、いまでも現役で使われているそうですよ。
入口を入ってすぐのところに大きな池「カナル」があります

入口を入ってすぐのところに大きな池「カナル」があります

入口周辺にはさまざまな研究施設があります

入口周辺にはさまざまな研究施設があります

大きな森を北に進むと…

ちょっとした森林浴もできそうです

ちょっとした森林浴もできそうです

入口ゲートのあるエリアからどんどん北の方角に向かって歩いて行くと、途中から大きな森に入り込みます。さらに順路に沿って庭園の北西の橋まで進むと、バードウオッチングの出来るエリアがありました。
鳥を眺める小屋の中から川を望みます

鳥を眺める小屋の中から川を望みます

庭園の橋には本物の小川「リバー・ウェイ(River Wey)」も流れていて、水辺にやってくる鳥もいるそう。小屋の中には自分の見つけた鳥の種類を書く黒板もありました。なかなか楽しいですね。ナビも何か珍しい鳥を見つけられないかとしばらく目をこらしたのですが…訪問者はなし。小川の向こうにはゴルフ場が広がっています。プレーをしている人に声がかけられそうな近さです。
あ、やっぱりいました。こんな風に園内でピクニックもOKなようです。
今日見た鳥の名前を書き入れる黒板

今日見た鳥の名前を書き入れる黒板

川の向こうはゴルフ場

川の向こうはゴルフ場

1日のんびり過ごす家族。こんな風に園内でピクニックもOKなよう。

1日のんびり過ごす家族。こんな風に園内でピクニックもOKなよう。

夏の終わりに地面を赤く染めるヒースも見られます。

夏の終わりに地面を赤く染めるヒースも見られます。

巨大な温室には南国の植物が

グラスハウスと呼ばれる温室があります

グラスハウスと呼ばれる温室があります

園内西側にはグラスハウスという温室があります。温室の規模は、世界遺産にもなっている「キューガーデン」にあるものと比べるとやや小さいですが、ここにはさまざまな熱帯雨林気候の場所でしか見られない植物や色とりどりの花々が集められています。冬はとても寒い英国、温室の中には巨大なストーブも作られています。
温室内には滝も作られています

温室内には滝も作られています

天井から電熱器が下がっているのがわかります

天井から電熱器が下がっているのがわかります

カフェで一休み

カフェもなかなかの充実度

カフェもなかなかの充実度

入口でもらった案内図を見ると、ナビが歩いた距離は温室まで来てもまだ全体の3分の1にも足りません。100万平方メートル近くもある広い園内、まだまだ見ていない場所がたくさんあります。ナビは温室の近くにあるカフェテリアで一休みすることに。軽めのお昼ご飯のつもりが…このボリュームたっぷりのトマトスープ、お腹がいっぱいになってしまいました。カフェには本格的なケーキやデザートも並んでいて、ついつい食べ過ぎてしまいます。
ちなみに、園内にレストランやカフェは4カ所。しっかりとしたコース料理が食べられるフルサービスのレストランもありますよ。
ボリュームたっぷりのスープ&ブレッド

ボリュームたっぷりのスープ&ブレッド

ランチタイムのカフェは大にぎわいでした

ランチタイムのカフェは大にぎわいでした

お腹もいっぱいになったことだし、もう少しがんばりましょう!

ティーチングガーデンで植物のことをお勉強

主に学校の遠足で使われる場所のよう

主に学校の遠足で使われる場所のよう

ここは見ているうちに植物に関する知識が増えるように設計された庭です。学校の遠足で来て、こんなところでこんなふうに植物と触れ合ったらきっと誰でも花や植物が好きになりそう。クイズに答えながら設置された模型をくるくる動かしていると、いろんなことがわかるようになっています。また、大人向けにはガーデナー養成スクールもあるそうです。本当にここは庭のことならなんでもわかる場所。

花が咲き乱れているはずの「ミックスボーダー」でしたが…

季節によっては花でびっしり、だとか…

季節によっては花でびっしり、だとか…

ウィズリーガーデンの名物と言われるミックスボーダー。季節ごとのさまざまな植物や花が延々と120メートル以上に渡って植えられているこの場所。ナビも写真でその花たちが咲き乱れる道を見て、絶対に歩いてみたいと思って来たのです。なのに、たまたま季節がずれているのか、花らしい花は植えられていなくて、ちょっとがっかり。やはり英国の庭園の見頃は7月から8月なのでしょう。

ユニークなのは果樹園の丘

さまざまな果物の木が植えられています

さまざまな果物の木が植えられています

園内のちょっと小高い場所に、果物の木がたくさん植えられています。英国でおなじみの果物、リンゴや洋梨、たくさんのベリー類。ここは研究施設のはずなのに、ふつうの果樹園より規模が大きい畑が出来ています。苗木からその木を育てていく様子や、棚の造り方、鉄線に木をはわせて壁のような形に成型する方法などが図や写真を使って説明されています。秋、赤いリンゴがたくさん実を付ける頃はきっと美しいだろうな。またその頃来なければ。
ベリーが植えられている一角もあります

ベリーが植えられている一角もあります

果樹園はどこまで広がっているのでしょう…

果樹園はどこまで広がっているのでしょう…

さまざまな庭があって見切れません!

高山植物は温度を下げて展示されています

高山植物は温度を下げて展示されています

そのほか、園内には、高山植物を展示している温室ならぬ「冷室」があります。アルプスなどの高いところに咲く花は英国の気候では暖かすぎるとあって、ガラスの建物に入れた上で、扇風機やクーラーでわざわざ温度を下げているのです。標高のかなり高いところに行かないと見えないさまざまな植物が植えてあります。
英国の人びとにとって貴重な植物はハーブ。薬草を使ったサプリメントが意外と普及しているほか、料理にはさまざまな香草類を使います。ハーブの研究が行われている庭園もありました。
ロックガーデンから下を見下ろしてみました

ロックガーデンから下を見下ろしてみました

どこまで行っても、緑、また緑です

どこまで行っても、緑、また緑です

日本風庭園を自宅に作る人がいるのでしょうか?

日本風庭園を自宅に作る人がいるのでしょうか?

巨大売店「プラントセンター」の裏門です

巨大売店「プラントセンター」の裏門です

ナビが訪れたときはチューリップが満開!

ナビが訪れたときはチューリップが満開!

どこの庭にも素敵な花や植物が待っていてくれて本当に夢中になって歩きまわったナビ。あっという間に時間が過ぎてしまいました。季節によってまた様々な違った景色や花たちに出会える場所。何度も訪れたいと思ったロンドンナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-06-21

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