旧型2階建てバス9系統で「ケンジントン」へ!

旧型バス「ルートマスター」で、ロンドンのおへそ「トラファルガー広場」から、ショッピング街「ハイストリート・ケンジントン」へと行ってみました。

バスはトラファルガー広場の一角から出発です

バスはトラファルガー広場の一角から出発です

こんにちは!ロンドンナビです。ロンドン名物といえば赤い2階建てバス。ロンドンに行ったら1度は乗ってみたいですよね。今日は9系統の『ルートマスター』に乗ってロンドンの観光をしてみようと思います。さっそく出発!
ロンドンの街によく似合いますね!

ロンドンの街によく似合いますね!

1950年代から活躍し、2005年に廃止されてしまったロンドンの旧式バス、ルートマスター。ころんと丸いダブルデッカーのファンは多く、復活を望む声に押されて、現在はこの9系統のほか、市内中心部とロンドン塔をつなぐ15系統の2路線の一部で、ルートマスターが走っています。今日はナビと一緒に9系統のルートマスターに乗ってみましょう。

出発はトラファルガー広場から

これは「9系統」の普通のバス

これは「9系統」の普通のバス

トラファルガー広場の周辺は、いつもたくさんの2階建てバスで渋滞しています。「9系統ルートマスター」はこの広場の南西側、コックスパー(Cockspur)・ストリートから出発します。なお、本来の9系統はトラファルガー広場より東のオルドウィッチ(Aldwich)とロンドン西部のハマースミス(Hammersmith)とをつないでいますが、今日我々が利用するルートマスターは途中のハイストリート・ケンジントン(High Street Kensington)が終点になっています。

車掌さんが乗っている!

ルートマスターの乗降口にドアはなし!

ルートマスターの乗降口にドアはなし!

ルートマスターの特徴は、乗車口にドアが付いていないこと。このバスが街を走り回っていた頃は、走行中のバスに飛び乗ったり、信号待ちのときに自分の降りたいところで自由に降りたりするのも「アリ」だったそうですよ。ところで、ルートマスターには車掌さんが乗っています。運賃は乗車してから車掌さんに払うんですよ。もちろんオイスターカードでの支払いもOK。また、有効なトラベルカード(1日乗車券)でも乗れます。せっかくですから、バスの2階へ上ってみましょう!
切符をチェックする車掌さん

切符をチェックする車掌さん

2階から出入り口を見下ろします…

2階から出入り口を見下ろします…

車内はこんな感じ

車内はこんな感じ

これが2階の先頭席です

これが2階の先頭席です

いつものルートは工事中?

停留所に貼ってある時刻表です

停留所に貼ってある時刻表です

9系統バスは、トラファルガー広場を出発するとすぐに右折して、ロンドン三越のあるリージェント・ストリートを抜け、ピカデリー・サーカスの「エロスの像」を右手に見ながら左折しピカデリー(通り)へと入ります。しかし、ピカデリー(通り)は2011年の初めから長期にわたる工事が行われ、その影響でルートも変更されています。
バスが動き出しました

バスが動き出しました

ナビの乗ったバスはトラファルガー広場を出てからしばらく直進し、ポールモール(通り)、セント・ジェームス・ストリートを通って、ピカデリーへと入る「う回ルート」を通りました。
F&Mの表玄関。通りの工事が続いています

F&Mの表玄関。通りの工事が続いています

ただ、ピカデリーの工事が終わって元のルートに戻れば、通りに面した老舗の食材デパート「フォートナム・アンド・メイソン(F&M)」の前を通ります。店構えがきれいなペパーミントグリーンで塗装されているF&Mは、日本でも紅茶やジャムが売られていますが、本店ではそれ以外にも様々な食材や文房具、食器やリネンなどを扱っているデパートです。ここのショーウィンドウの飾り付けはとても素敵なのですが、いまはバスの中から眺めることが出来ず、ちょっと残念です。

バスはグリーンパークの横を走ります

バスはホテル・リッツ前で西に進路を変えます

バスはホテル・リッツ前で西に進路を変えます

ピカデリー(通り)とセント・ジェームス・ストリートの角には、格式の高いホテルとして世界的に知られる、ホテル・リッツ(Hotel Ritz)があります。ナビも「生涯一度は泊まってみたい!」と思いますが、なかなかかなわず…。でも、アフタヌーンティーなら旅行者でも気軽に楽しめますよ。
リッツを過ぎると今度はバスの左手に、広い公園が見えて来ます。これは王立公園の1つ、「グリーンパーク(Green Park)」です。
歩道からルートマスターを撮影する人も

歩道からルートマスターを撮影する人も

これまでのショッピング街とはうってかわって、右側にはオフィスが入った古めかしいビルが立ち並んでいます。また、このビル群の一角には日本大使館も入っています。日の丸が掲げられているのですぐわかるでしょう。大使館の先には、世界にチェーンを広げる「ハードロックカフェ」があります。Tシャツなどのグッズを集めている人は必見のスポットですね。
車窓から見たグリーンパーク

車窓から見たグリーンパーク

右前方にかかる日の丸の場所が日本大使館です

右前方にかかる日の丸の場所が日本大使館です

通りの右側に見える「ハードロックカフェ」

通りの右側に見える「ハードロックカフェ」

ウエリントンアーチからハイド・パークへ

ウエリントンアーチ

ウエリントンアーチ

バスの正面には、パリの凱旋門をかなりこぶりにしたゲートが見えて来ます。これは「ウエリントンアーチ(Wellington Arch)」といい、ナポレオンとの戦争で英国を勝利に導いたウェリントン卿を讃えるために建てられたもの。このアーチを右手にロータリーを回り、さらに西に進むと右側にもう1つ石造りのゲートがあるのが見えます。これがロンドン最大の都市公園「ハイド・パーク(Hyde Park)」です。ハイド・パークは東京にある日比谷公園の約10倍の面積があるんですよ。
ハイドパークコーナーにある石造りのゲート

ハイドパークコーナーにある石造りのゲート

ロンドンには本当にたくさんの公園があります。日本で公園というと、滑り台やブランコ、砂場などがならんでいる様子を思い浮かべますが、ロンドンの公園は、きれいな芝生、大きな木々、たくさんの水鳥がいる池や手入れの行き届いた花壇といったイメージでしょうか。

バスはショッピング街「ナイツブリッジ」へ

このY字路の正面にバーバリーが

このY字路の正面にバーバリーが

バスはハイド・パークの南側に沿って西へと進み、やがてショッピング街のひとつ「ナイツブリッジ(Knightbridge)」へとさしかかります。このあたりは、ロンドン屈指のショッピングエリア、おしゃれなお店もたくさん並んでいます。バスの進行方向正面に見えるのは「バーバリー」。Y字路になった道の真ん中にお店があります。その左側にはデパートの「ハーヴェイ・ニコルズ(Harvey Nichols)」、そしてその先には、ロンドンのデパートの代名詞的な存在とも言える「ハロッズ(Harrods)」が見えます。ハロッズの周辺はいつも大勢の観光客で溢れかえっています。バスはマンダリン・オリエンタルハイドパークロンドンホテルの前を通りY字路の右側を進みます。
ドームのある建物が「ハロッズ」

ドームのある建物が「ハロッズ」

デパートの「ハービー・ニコラス」

デパートの「ハービー・ニコラス」

バスは高級住宅街をひた走り…

このあたりはお金持ちが住んでいる、そうです

このあたりはお金持ちが住んでいる、そうです

ナイツブリッジを過ぎると、今度は高級住宅街へと入ります。ここでしばらくお店が並ぶ風景とはお別れ、バスはどんなところへ行くのかなぁ…と思いかけたころ、右手に突如、巨大なモニュメントが現れます。
アルバート記念碑

アルバート記念碑

この塔は「アルバート記念碑(Albert Memorial)」といい、ヴィクトリア女王が夫・アルバート公の死を悼んで建てたもの。記念碑の北側には、「ケンジントン・ガーデン(Kensington Garden)」が広がっています。
ロイヤル・アルバート・ホール

ロイヤル・アルバート・ホール

やがて、バスは記念碑の向かい側にある、テラコッタで装飾された明るいレンガ造りの円形の建物の前に止まります。ここはコンサート会場となっている「ロイヤル・アルバート・ホール(Royal Albert Hall)」です。ロンドン夏の風物詩とも言われるクラシックの音楽会「BBCプロムス(Proms)」の会場として使われることで有名。100年以上前に「良質なクラシック音楽を庶民に安く親しみやすく提供する」をモットーに始められたブロムス、毎年7月から9月にさまざまなコンサートが開かれますよ。なお、「ルートマスター9系統」の一部のバスは、ここが終点です。
バスの右手はケンジントン・パレス

バスの右手はケンジントン・パレス

ロイヤル・アルバート・ホールを過ぎた右手には「ケンジントン・パレス」の門が一瞬見えます。故ダイアナ妃が暮らしていた宮殿です。

バスは間もなく終点に

ハイストリート・ケンジントンの街並み

ハイストリート・ケンジントンの街並み

そしてバスはハイストリート・ケンジントンへ入って行きます。地元の富裕層向けのおしゃれなショッピングエリアです。バス停横の高級食材スーパー「ホール・フーズ・マーケット(Whole Foods Market)」でサンドイッチやサラダを買って、ケンジントン・ガーデンでのんびりするのもオススメです。なお、9系統のルートマスターの終点はハイストリート・ケンジントンからさらに3つ先のバス停、ワーウィック・ガーデンズ(Warwick Gardens)。方向案内はあくまで「ハイストリート・ケンジントン」行きと書かれていますが。
道標を見つけました

道標を見つけました

ホール・フーズは見逃せないスポットです

ホール・フーズは見逃せないスポットです

ルートマスターの終点は、ハイストリート・<br>ケンジントンの3つ先、です

ルートマスターの終点は、ハイストリート・
ケンジントンの3つ先、です

ロンドンの3つの主要ショッピングエリアと3つの王立公園を走る「ルートマスター9系統」。買い物の足に使うか、のんびり公園めぐりに出掛けるか、お好きな楽しみ方で利用してみてくださいね。以上、ロンドンナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-10-27

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