ロンドンから西へ約40km、エリザベス2世が週末を過ごす場所。ロンドンから日帰りができる郊外の観光地として高い人気を誇っています。
街中から見上げた丘の上に建つウィンザー城の全景
こんにちは、ロンドンナビです。ロンドンから西へ約40km、ヒースロー空港の先にあるウィンザー城は直通列車なら35分、バスでも1時間、ロンドンから日帰りができる郊外の観光地として高い人気を誇っています。
城壁の横の坂道を登っていく
お城に続くなだらかな坂道は大勢の観光客でにぎわっています。ナビが訪れた日もチケット売場の前にも長い列ができていました。今日のお目あてのひとつは11時からの衛兵交代を見ることなのですが、チケットを買うのに時間がかかるとそれに間に合わないかもしれない、とドキドキしながら列に並びます。
チケットブースは入場券を買うだけの場所なのに、どことなく「ロイヤルな雰囲気」です。窓口にいる職員もなんとなく品がよく、手にしたチケットも王室のマークが入った立派なものでした。
ここがウィンザー城の入口。
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チケット売り場の職員、とても親切。
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りっぱなチケットが買えました。
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ここで、オーディオガイドを借りる。
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お城の敷地内に入ったら、入口でまず日本語のオーディオガイドを受け取ります(料金は入場料に含まれる)。これを聞きながらお城を回ることになります。
王室旗が揚がっているラウンド・タワー
城壁をくぐると正面に見えるのがこのお城の象徴ともいえるラウンド・タワーです。お城というより砦。それもそのはず、もともとウィンザー城は11世紀にウィリアム征服王がこの地に要塞を築いたことから始まっています。その後、900年に渡り他の王たちも増改築を続け、建物は中世、チェダー、ゴシックなど時代ごとの異なる様式が混在している形になっています。
ラウンド・タワーに立つ旗が王室旗なら女王陛下が滞在中、不在時は通常の英国国旗となります。女王陛下、この日はこちらにいらっしゃるようですよ。
お城の敷地にはさまざまな花が咲いていました。お天気の良い日は女王陛下ものんびりと庭をお散歩をされたりするのかしら…
広大な敷地を持つウィンザー城ですが、見学のポイントは3か所。ステート・アパートメント、メアリー王妃のドール・ハウス、そしてセント・ジョージチャペルです。
【ステート・アパートメント】
ここは日本語では公式諸間と訳されています。残念ながら内部の写真撮影は禁止となっています。
まず、日本人にはあまりなじみのない、甲冑や銃剣のコレクションに驚かされます。そしておびただしい数の絵画、装飾品。王室所蔵の絵画はそれだけでも見応え充分。オーディオガイドも注目作品については専門家が詳しく説明をしてくれています。いくつもいくつも続く豪華な部屋やホール、ため息の連続です。
たくさんの観光客もみんなそれぞれのオーディオガイドを熱心に聞きながら見学をしています。
おもしろかったのは、かつて世界各地に探検に出掛けた英国人たちの様子がわかる展示や持ち帰ってきたものの数々。大英帝国の栄華をかいま見るかんじです。
ウィンザー城と言えば、1992年の火災を思い出す人も多いはず。照明器具からの漏電が元でたくさんの部屋が失われてしまいました。今はきれいに修復され、火事の面影はどこにもありません。
実際に国賓が招かれた時に使われる大広間もちゃんと中に入って見ることが出来るんですよ。「開かれた王室」とはイギリス王室を表す言葉としてよく聞きますが、安全や警備上に問題はないのかな、日本の皇室では考えられないな、なんてナビが考えていると、始まりました。衛兵交代。急いで、中庭に向かいます。
【衛兵交代は11時から】
バッキンガム宮殿の衛兵交代は大人気ですが、いつも大勢の人であふれているのと、柵があってすぐそばで見ることができません。ここでは触ることができるくらい近くを衛兵たちが歩いて行きます。
交代式を終えた衛兵は街中を行進して兵舎まで帰ります。運がよければ、そんな彼らを街で見ることもできますね。
衛兵交代が始まった!
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みんなもこれがおめあて
みんなもこれがおめあて
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【メアリー王妃のドール・ハウス】
ドールハウスに入る人たちの行列
メアリー王妃のドールハウスと呼ばれているこの理想の宮殿の模型は、王妃の慈善事業の資金集めのために作られました。12分の1の縮尺であきれるくらい精巧につくられたドールハウス。ワインも本物がビンに入っているし、図書室の本はこのために作家が書いたものだとか、トイレの水も流せるとか。その細工にはただただ驚くばかり。
【セント・ジョージ礼拝堂】
セント・ジョージ礼拝堂
広いスロープを下っていくと、右手に見えて来るのがセント・ジョージ礼拝堂です。1475年エドワード4世時代に建設が始まり、1528年に完成した建物は英ゴシック様式建築の最高峰と言われています。英国のゴシック建築は外部の垂直の線が特徴的で、内部は美しいアーチ形の天井に歴代の王の紋章が飾られています。
ヘンリー8世をはじめとした国王たちの墓所で、先日101歳で崩御された皇太后もここに眠っています。日曜日は礼拝があるため見学することができません。