「ダイヤモンド・ジュビリー」を祝いましょう！

こんにちは、ロンドンナビです。
2012年のロンドンは、オリンピックが開催される街として世界中から注目を浴びていますが、エリザベス女王が在位60周年「ダイヤモンド・ジュビリー」を迎える年でもあります。
テレビでは、女王のこれまでの半生を振り返る特集番組が放送されたり、街では記念品が売られたりと早くからお祭りムード。あちこちの博物館や美術館では女王の写真展が開かれていたりします。
五輪に負けない重要なこのイベントについて、ざっとご紹介しましょう。

「ジュビリー」とはどんな意味？

ジュビリー（Jubilee）と聞いて「ピンと来る」人は少ないかもしれません。これは50年目の記念行事という意味の言葉で、シルバー・ジュビリーは25周年、ダイヤモンド・ジュビリーは60周年の記念日、またはその式典を指します。
エリザベス女王が即位したのは1952年2月6日、ですから2012年で60年目を迎えます。ちなみにジュビリーという言葉を英語の辞書でひくと「ヴィクトリア女王在位60年記念」とあります。19世紀に大英帝国の繁栄を築いたヴィクトリア女王は、英国王室で最も長い1837年から1901年、63年7カ月にわたり在位しました。エリザベス女王の在位期間はヴィクトリア女王に次いで歴代2位です。
エリザベス女王が即位した当時の首相はあのチャーチルです。以来、現在のキャメロンまで首相は12人、在位の長さが実感できますね。

素敵なポスター。60の数字をよく見ると……

1枚1枚がエリザベス女王の写真となっています

エリザベス女王は、2012年で85歳と高齢ですが、先にはアイルランドを訪問されたり、オバマ米大統領を迎えたりと旺盛に公務をこなされています。
王室の人気は、ダイアナ元妃が離婚した頃から徐々に降下した時期もありましたが、2011年春に行われたウイリアム王子とケイトさん（現：ケンブリッジ公ご夫妻）の結婚式の盛り上がりは記憶に新しいところです。

記念行事は6月初めに挙行

6月初めの4日間、ロンドンでは即位60周年を祝う記念式典が行われます。その際には、市民が参加できるイベントもたくさん用意されます。またイベントに合わせ、6月2日から5日までの4日間、イギリスは連休になることが決まりました。
さまざまな祝賀式典が予定されていますので、ご紹介しましょう。

※6月4日（月）バッキンガム宮殿無料コンサート

BBCが主催する記念コンサート。バッキンガム宮殿の周辺に大きなステージが用意され、イギリスを代表するアーチストが次から次へと登場する予定です。
10年前の「ゴールデン・ジュビリー」の時には、ウイリアムとヘンリーの２人の王子が大騒ぎ、クイーンのギタリスト・ブライアン・メイが宮殿の屋根の上で国歌を演奏した映像も残されています。

※6月5日（火）セント・ポール大聖堂で礼拝

女王はこの日、金融街シティーにあるセント・ポール大聖堂で行われる礼拝に出席されます。バッキンガム宮殿から馬車でパレードの予定が組まれており、女王の姿を市民が見ることができる良いチャンスとなるでしょう。ただ、当日は相当の混雑も予想されます。

記念グッズも要チェック！

ロンドンでは、すでに1月頃からダイヤモンド・ジュビリーの記念グッズを街で見かけるようになりました。普段から観光客の人気が高いハロッズやフォートナム・アンド・メイソン（F&M）をはじめ、百貨店のマークス・アンド・スペンサー（M&S）、ジョン・ルイスなどでも関連商品を扱っています。あるいは、街の観光客向けのおみやげ屋さんでもマグカップやお皿などを売っているのを見ます（ちょっと「なんちゃって」みやげも多いですが）。

ハロッズで見つけた記念のお皿

こんなディスプレイも登場

さすがハロッズとうならせるアイテムの量！

F&Mではさまざまな記念の商品が売られています

おみやげ屋さんにはなんちゃって商品も

キャスキッドソンにも関連グッズが！

また、見逃せないのが「切手」です。イギリスの切手はもともと国名の表示がなく、そのかわり女王の横顔で表現する体裁を採っていますが、今回のジュビリーを記念して発売された切手はなんと女王のポートレートのみ。つまり女王こそがイギリスの象徴であることを改めて強く示すものとなっています。

たまたま記念行事の当日にロンドンに居合わせる運のいい人はもちろん、そうでない人もぜひ記念グッズを手にして、ダイヤモンド・ジュビリーを祝ってくださいね。
以上、ロンドンナビでした。