ヴィクトリア・コーチ・ステーション

Victoria Coach Station

閉店・移転、情報の修正などの報告

英国内各都市をはじめ、パリやアムステルダムなど欧州各地へのバスが発着するターミナル。いつも大勢の旅行客でにぎわっています。

こんにちは、ロンドンナビです。
今日は英国最大の長距離バスターミナル「ヴィクトリア・コーチ・ステーション」についてご紹介しましょう。「英国は島国だから、バスなんて国内路線しかないんじゃないの?」と思いきや、欧州のあちこちにバスルートが伸びています。
ここからのルートは大きく分けて次のようなものがあります。
・ロンドン周辺にある空港への路線
・国内各地への長距離路線
・ドーバー海峡を渡って欧州大陸に行く国際路線
・アイルランドへ行く路線
いろいろな路線がある割には、運行会社はそれほど多くありません。空港や近郊行きルートを除き、ほとんどは「ナショナル・エクスプレス(National Express)」または「メガバス(Megabus)」の2社がバスを走らせています。2社ともWeb経由でチケットを購入します。早めに買うと格安料金で入手できたり、期間によってセールが行われます。旅行日程が決まったらまずはサイトをチェックしてみましょう。なお、ナショナル・エクスプレスはコーチ・ステーション近くにチケットカウンターを設けています。切符を買うことができる他、各路線の時刻・料金表が用意されています。
◼︎ナショナル・エクスプレス・チケットカウンター
Unit 6/ 7 Colonnades Walk, Victoria, London SW1W 9SH
◼︎各社のウェブサイト

ターミナルの構造は?

ターミナルの体裁は日本の長距離バスターミナルと大きく異なります。
英国のコーチ・ステーションは、空港の出発待合室と同じように、乗り場にゲート番号が付いており、そこに行き先や出発時間、便名などが表示されますから、そこで出発まで待つこととなります。バスはゲートの前に来るのではなく、係員の指示に従って所定の行き先のバスに乗りに行く、という手順を踏みます。切符はゲートを抜ける際またはバスに乗り込む際のどちらか(両方の時も)でチェックされます。くれぐれも乗り間違えのないように!
国内長距離ルートを利用する際は出発時間の15分前までに、国際バスなら1時間前までにゲートに着くように心がけましょう。
なお、ナショナル・エクスプレスが運行する「ユーロラインズ(Eurolines)」のバスは、出発前に専用カウンターでチェックインが必要です。いつも混み合っている上に座席は先着順なので、出発60分前をめどにチェックイン手続きを済ませることをお勧めします。

ターミナルの買い物・飲食などの施設は?

ヴィクトリア・コーチ・ステーションは、規模は大きいものの雰囲気は地方の鉄道駅という風情。買い物といっても、車内で飲んだり食べたりするサンドウィッチや飲み物を買う施設しかありません。また、多くのバスでは「温かい食べ物」の持ち込みを禁止しています。コーヒーや紅茶は構わないのですが、ハンバーガーのセットメニューの持ち込みは断られます。出発前にゲートで食べてしまいましょう。
なお、コーチ・ステーションのヴィクトリア駅寄りには、ショッピングモール「ヴィクトリア・プレイス」があります。そこにはコンビニやドラッグストアをはじめとするさまざまなお店が入っている他、上階にはフードコートもあります。早めにヴィクトリアに行って、食事を済ませてバスに乗るのも良いでしょう。

ロンドン周辺にある空港への路線

ヴィクトリア・コーチ・ステーションからは、ヒースロー空港、ガトウィック空港、ルートン空港へのバス便が出ています。料金は概して鉄道より安め、タクシーなどでとりあえずヴィクトリアへ出て、バスで空港入りするルートも考えられます。地下鉄駅のように階段の上り下りをしなくて済むというメリットもあります。
利用する際は、行き先空港により細かく乗り場が異なるので、切符購入の際はよく確認してください。ヒースロー以外の2空港行きは、格安航空会社イージージェットの姉妹会社イージーバスeasybusが格安バスも走らせていますから、サイトで検索してみてください。

※各空港への所要時間

・ヒースロー空港 35-45分
・ガトウィック空港 80-100分
・ルートン空港 70-90分

国内各地への長距離路線

ロンドンを拠点に、英国内の津々浦々に長距離バス網が広がっています。所要時間は鉄道より余分にかかりますが、安い料金で行けることから、特に週末は帰省客などで混み合います。スコットランド方面へはもとより、イングランド北部のマンチェスターやリバプール、ニューカッスルなどには夜行バスも運行されています。
メガバスは一部路線に寝台バスを導入、格安な旅を楽しみたい人々に好評です。

国際バスの利用

英国はいうまでもなく島国ですが、ロンドン発着の国際バスは意外と多く、パリやブリュッセル、アムステルダム、ドイツのデュッセルドルフ、さらに東欧諸国まで足を伸ばす超長距離便のルートもあります。
これらのバスは、フェリーやユーロトンネルを使い大陸に渡ります。日本には長距離バスごとフェリーに乗せられ、目的地に向かう例はほとんどないのでイメージしにくいかもしれません。さらに運行便によっては、バスごとユーロトンネルを走る貨車に乗せられて対岸に向かうことも。ナビは、フェリー利用便の方が船内で食事や買い物ができて好きなのですが、ユーロトンネル経由の方が概して所要時間が短い傾向にあり、一長一短です。
なお、アイルランドのダブリンに向かうバスもあります。この場合は、北ウェールズにある港とダブリン郊外の港を結ぶフェリーを使ってアイルランド海を渡ります。

国際バス利用の時は両替を忘れずに

ヴィクトリア・コーチ・ステーションには国際バスが乗り入れるため、両替所があります。他国に向かう人で「通貨ユーロ」の持ち合わせがない人はあらかじめここで両替しておきましょう。
目的地のバスターミナルは「ただの駐車場」なので、お金がないとそこから動きがとれません。ちなみに、ドーバーを渡るフェリーの中でも両替ができます。しかし、ユーロトンネル経由の便では途中での両替は不可能です。
※国際バス運行会社は次の通り
・ナショナル・エクスプレス(ユーロライン)…欧州各地とアイルランド
・メガバス…パリ、ベルギー各地、アムステルダム、ダブリン
・iDBus…パリ、ブリュッセル、アムステルダム

ヴィクトリア・コーチ・ステーションの概要、いかがでしたか?
あまり情報がないけれど、意外と利用者が多い国際バスについても詳細を述べました。バスは渋滞のリスクがあるのが難点ですが、料金の安さは魅力的です。ぜひ、ロンドンから別の街を訪れる際は利用を検討してみてくださいね。
以上、ロンドンナビでした。



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記事登録日:2015-02-04

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スポット登録日:2011-08-15

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