1982年に創業した英国最大の書店チェーン。ピカデリーの店舗は5フロアーに分かれ、充実した品揃えを誇ります。ブックカフェも有り。
ピカデリーにあるウォーターストーンズ
こんにちは、ロンドンナビです。今日はロンドンのおへそともいうべきピカデリー・サーカスのすぐそばにある有名な書店「ウォーターストーンズ」を紹介しましょう。こちらは1982年オープンと、流通や小売業界でも100年以上の老舗が多い英国では比較的に「若い」会社。ただ、オープン時は18世紀に創業した会社WHスミスの傘下にありました。WHスミスといえば大きな国鉄駅に行くと必ずある雑誌&雑貨店。新しい会社なのに歴史的な風格が感じられるのは、そんな「出自」のおかげかもしれません。
創立は1982年と意外と新しい?
最近は電子図書に押され気味ですが……
現在、「ウォーターストーンズ」はCDやDVD販売の世界的チェーンHMVの傘下に入っています。ちなみにウォーターストーンズから通りをやや西に進んだところにロンドン最古の書店「ハッチャーズ(Hatchards)」がありますが、こちらもHMVの傘下。いわばウォーターストーンズの姉妹店といえるでしょうか。
各フロアには複数のレジが設けられています
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料理書コーナーは割と広め、カテゴリーごとに分かれています
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欧州最大規模の書店店舗とも…
ありとあらゆる書籍が並んでいます
ピカデリーにある「ウォーターストーンズ」は8階建てで、「欧州でもっとも規模も大きい書籍店舗」と言われています。店内を歩いてみると、床にはじゅうたんが貼られ、書棚の置き方もスペースが十分。さらに上層階には売り場にソファーが置かれ、立ち読みならぬ「座り読み」まで歓迎と、他のお客さんに遠慮しながら書籍を探さなければならない日本の一般書店とはまるで環境が違います。ここは書店なのに、どうしてこんなにゴージャスな感じがするのかな、と思って調べてみると、かつてこの建物は「シンプソンズ」という今はなき有名デパートの店舗として使われていたらしいです。
売り場のあちこちに、ゆったりしたソファーが置かれています
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5階のバーでは、ゆったりと読書を楽しめますよ
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「蔵書数」は15万点!
1階レジ前にはちょっとしたプレゼントに向く小さな本が
ピカデリー店で扱っている書籍は全部で15万点。店内にある書棚をまっすぐ並べるとなんと8.5マイル(13.7キロ)に達すると言われています。ですから、ここにはおおよそ考えられるジャンルの本がすべて揃っていると言ってよいでしょう。
旅行書のコーナーには英国内をはじめ、
世界各地のガイドブックなどが揃っています
旅行者に役に立ちそうなフロアはG階(グランドフロア)のロンドン関係書籍のコーナーでしょうか。ここには、地図や写真集など、ありとあらゆるロンドンに関する本がびっしり。さらに、英国各地の旅行ガイドや地図も売っていますから、旅の最初に立ち寄っておくと、思わぬ掘り出し物の資料が手に入るかもしれませんよ。
児童向けの読物は、年齢別に並べられています
そのほか、おみやげにしてみたいのは、子ども向けの絵本。日本でも知られた物語の絵本を改めて英語で読んでみるという楽しみ方もあります。
階段に貼られたパネルに注目!
ガーデニング書籍は、さすが本場ならではの品揃え
欧州最大の書店だけあって、さまざまな著名人がこの店を訪れ、サイン会などを行っています。ここ数年では、あのデイビッド・ベッカムをはじめ、米国務長官のヒラリー・クリントン(ついでにご主人の元大統領も)や、元ビートルズメンバーのポール・マッカートニーなどがやってきたそう。常に有名作家を呼んだイベントなども開催していますし、サイン会の終了後しばらくの間、サイン入りの書籍が普通の値段で売られていたり。なかなかのレアものが見つかることもありますよ。
カフェとレストランも充実
地下1階にはコーヒーチェーン・コスタの店舗が入っています
店内には、コーヒーショップのコスタ(Costa)のほか、5階には遠くにビックベンが望めるレストラン「フィフスビュー(5th View)」があります。フィフスビューは朝9時から朝食、ひきつづき正午からはランチ、さらにディナーと、ピカデリーの中心地にありながら、穴場的なグルメスポットとして人気があります。
レストラン「フィフスビュー」 (開店前に撮影)
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バーには落ち着いたラウンジコーナーも
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ステーショナリーコーナーには、カードや包装紙がいろいろあります
「私は英語が苦手だから本屋なんて関係ない…」なんて言わないで、ぜひいちど入ってみてください。いかにも英国的なカードや文房具、あのキャスキッドソンの小物まで揃っていて、ついついあれこれと欲しいものが見つかりますよ。以上、ピカデリー・サーカスにある「ウォーターストーンズ」から、ロンドンナビでした。