ヒースロー空港の5つあるターミナルのうちの1つ。地元のブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の発着専用に使われています。
こんにちは、ロンドンナビです。
今日は、ロンドンの空の玄関、ヒースロー空港の第5ターミナルについてご紹介しましょう。
2008年春に使われ始めたこのターミナル。開場当初はコンピュータのトラブルで、乗客の荷物が運べなくなるという大トラブルがありましたが、その後は汚名挽回。英国を代表する航空会社、ブリティッシュエアウェイズ(BA)の発着ターミナルとして、朝から晩まで大いに賑わっています。
「たかが空港のターミナル」と見くびってはいけません。ターミナルは、ロンドン最大のショッピングモール「ウェストフィールド」に負けないくらい、バラエティに富んだお店が並んでいます。BAでロンドンから出発する、乗り継ぎでここに立ち寄る、そんな人はショッピングに夢中になって、飛行機に乗り遅れたりしないようにしてくださいね。
〈ご注意〉ワンワールド各社の出発便は別のターミナルから
BAは航空同盟「ワンワールド」に加盟しています。同じ同盟のJALをはじめ、キャセイ航空やアメリカン航空(AA)、アイルランドのエアリンガスなどの便は、第5ターミナルではなく、それぞれ別のターミナルから発着しています。利用の際はよく確認してください。
第5ターミナルには専用駅あり
市内から第5ターミナルに行く時は、地下鉄ピカデリー線またはパディントン駅からの空港特急「ヒースローエクスプレス」でそれぞれ終点の「ヒースローエアポート ターミナル5」駅まで行きます。2つの路線の駅は隣り合わせで並んでいます。市内から地下鉄に乗る時は、必ず「ヒースローターミナル123&5」行きに乗ってください。
なお、市内のヴィクトリア・コーチステーションや国内各地からの高速バス「ナショナルエクスプレス」を利用する場合、第1-3ターミナルの真ん中にあるバスターミナルで乗り降りします。したがって、第5ターミナルへは「ヒースローエクスプレス」で1駅移動します(この区間だけなら運賃無料)。
乗り継ぎでの1泊に便利なホテル
第5ターミナルには、ヒースロー空港で唯一、ターミナルビルから歩いて行けるホテル「ソフィテルヒースロー」があります。5つ星なので値段は張りますが、市内の同クラスと比べたらお得。また、空港周辺のホテルにタクシーで行こうとすると、近距離でも40ポンド以上(2014年夏現在で7000円以上)取られるため、歩いて行ける場所にあるホテル、という点でメリットがあります。
一方、ターミナルから離れていても、より格安なホテルに泊まりたい、という人もいるでしょう。空港からのホテル循環バス(有料)、または、赤い二階建てバス(空港周辺のみの乗車なら無料=運転手にどこに行くか伝えましょう!)で行ける第5ターミナル近隣のホテルをいくつか紹介します。
搭乗券をチェックイン機で受け取り
第5ターミナルでのチェックイン方式は、日本などで一般的に行われている方法と若干異なります。
最初にATMのようなチェックイン機で搭乗券を受け取ります。やり方は簡単で、パスポートを機械にかざすか、予約番号を打ち込めば予約データが出て来ますので、あとは案内に従ってボタンを押せば搭乗券が出て来ます。なお、自分で好きな座席を選ぶこともできますよ。
搭乗券を受け取ったら、Bag Dropと書かれたカウンターに行き、荷物を預けます。
これで手続きは完了です。なお、お買い物の免税手続きが必要な人は、お店などからもらえる案内の指示に従って、順序良く済ませてください。
なんと、出国検査は無し!
チェックイン手続きが終わったら、搭乗口(出発エリア=免税店のあるエリア)へと向かいます。自動改札機に搭乗券をかざして、先へ進みます。本来ならこの辺りにあるはずの出国検査場は設けられていません。出国者へのパスポートチェックは省略されているからです。
普通の空港よりかなり細かく調べるセキュリティチェックが終わってようやくこのターミナルが誇る出発エリアへと入ります。
レストラン・カフェは全部で12軒、鉄人シェフのお店も
第5ターミナルの出発エリアには12軒ものレストラン・カフェがあります。搭乗直前にサンドイッチやスナックなどを買い込む人や、ちょっとコーヒーで一服したいといった人が多いことから、ファストフード店っぽいお店が目立ちます。
一方で本格的なお店もしっかり置かれています。例えば、イギリスでも最も幅を利かせるパブチェーン「ウェザースプーン」の「ザ・クラウンリバーズ」は、街中にある今風のパブをそのまま空港内に再現したお店。イギリスでの旅をしのんで、搭乗直前までエールを楽しむ人も大勢います。
さらに鉄人シェフのお店もあります。英国でアスリートとしても知られる料理人、ゴードン・ラムゼイ氏のレストラン「PLANE FOOD」では、コース料理を提供。予約制ながら、旅先ですぐ食べられるピクニックセットも準備してくれます。
ありがたいことにこれらのお店の価格はすべて市内水準と同じ。空港だからと高めの値段設定にはなっていません。
ブランド品のブティックにハロッズの支店も
さて、気になるショップのラインナップを見てみましょう。
免税店で売っているもの、といえば、お酒にタバコ、香水といったアイテムが定番ですが、このターミナルではそういったデューティーフリーの品目よりもむしろ、英国土産になる商品を扱っているお店をチェックしましょう。
ナビのお勧めはなんといっても「ハロッズ」のお店。定番のビスケットやクッキー、紅茶をはじめ、日本人に人気のビニール製ショッピングバッグのストックも多数揃っています。そのほか英国ブランドとしては、アパレルのテッドベーカー、革製品のムルバリーなどもお店を置いています。日本でも有名なデザイナー、ポール・スミスの旅用品専門店は要チェックです。
いわゆるブランド品は、カルチェ、セリーヌ、ディオール、グッチ、プラダがブティックを展開。トランジットで立ち寄る人々が主に利用しているようです。
乗り継ぎのみで立ち寄る方へ
日本から欧州各地、アフリカなどにBAで飛ぶ途中にこのターミナルで飛行機を乗り換える人もいることでしょう。
ターミナルは想像以上に広く、しかも乗り継ぎ客はかならずセキュリティチェックを受けねばなりません。BAは最短乗り継ぎ時間を60分(このターミナル発着便同士の乗り換えの場合)と設定していますが、こうした短い時間で乗り継ぐ人はショッピングやカフェに立ち寄る時間は全くない、と考えておきましょう。
もし、乗り継ぎ時に買い物したり、ちょっとパブに寄って英国の匂いをかいでみたい、という人は、チケットの予約を取る際に、乗り継ぎ時間をあえて長めにしておくことをおすすめします。
第5ターミナルの紹介、いかがでしたか?
ヒースロー空港は欧州で最も多い乗降客数を誇ります。施設の面積は広く、とてつもない数の旅客が行き交っています。空港内の表示はわかりやすく示されていますが、事前に空港のホームページなどでしっかり情報を確認しておくことをお勧めします。
以上、ロンドンナビでした。