ディナークルーズでテムズ川を満喫しよう!

テムズ川を豪華ディナー付きクルーズ船で巡ってみました。

3時間のクルーズが始まります!

3時間のクルーズが始まります!

こんにちは、ロンドンナビです。今日は、テムズ川のディナークルーズについてご紹介しましょう。テムズ川にはさまざまなフェリーや高速船が行き交っていますが、その中でも最高級と名高い「バトー・ロンドン」というクルーズに乗ってみました。
バトーロンドンへの入口<br>テムズ川に浮かぶ専用の埠頭になっています

バトーロンドンへの入口
テムズ川に浮かぶ専用の埠頭になっています

船は夜8時にチャリングクロス駅に近い「エンバークメント(Embarkment)埠頭」から出港。ロンドン東部のグリニッジにある「O2ドーム」まで川を下り、再びエンバークメントまで戻るというもので、所要時間は全部で約3時間です。

■着飾った人々が乗船を待つ

乗船前に船内を撮らせてもらいました

乗船前に船内を撮らせてもらいました

テムズ川クルーズの中で最高級と言われるだけあって、タキシードやドレスを着た乗船客の姿も。この船は、観光目的で乗る人ももちろんいますが、意外なことにロンドンに住んでいて誕生日や永年勤続などを身内で祝うパーティー用の場所として使われることも多いのです。ナビが乗ったこの日のクルーズも、娘の誕生日を祝う家族連れや、6~8人の職場のチーム数組と乗り合わせました。

■出港までは食前酒を楽しもう

高級レストランかと見まごう見事なセッティング

高級レストランかと見まごう見事なセッティング

出港30分前に乗船開始。船内はまるでレストランのようなテーブル配置がなされ、天井はガラス張り。所定の席に通されると、まず食前酒がサービスされ、そのあとメニューが配られます。ディナーは前菜からメイン、デザートと充実感は抜群。メニューはいずれのコースも3種類の中から1つを選ぶようになっていて、あれもこれも食べたいナビは英語で書かれたメニューを前に頭を抱えてしまいました。

■いよいよ出港、景色を見るのが忙しい?

季節によっては、船上から美しいビックベンのシルエットも見えます

季節によっては、船上から美しいビックベンのシルエットも見えます

8時にいよいよ出港。近くのビックベンの鐘の音が聞こえてくると同時に船はゆっくりと動き出しました。「あれ? 船が上流に向かっているぞ!」と思いきや、これは、国会議事堂とビックベン、そして観覧車・ロンドンアイを間近に見せるためのサービスだったようです。ガラス張りの天井を通して眺めるロンドン・アイは大迫力です。これには、日ごろ風景を見慣れているはずの地元の人々もさかんにカメラのシャッターを押してました。
クルーズ船の船内から見るビックベン

クルーズ船の船内から見るビックベン

ガラス張りの天井越しに見るロンドン・アイは圧巻です!

ガラス張りの天井越しに見るロンドン・アイは圧巻です!

■ディナーも食べたい、写真も撮りたい…

この日出された前菜の一例

この日出された前菜の一例

風景に気を取られている一方で、ディナーのコースメニューがテーブルへと次々とサービスされます。写真を撮るために席を離れていると、給仕の係は料理を持ってきません。食事もしたいし、風景も見たいナビはどうしたものかとまたも悩んでしまいます。

■大聖堂のドームは川から眺めるのが○

川から見た大聖堂のドームとミレニアム・ブリッジ

川から見た大聖堂のドームとミレニアム・ブリッジ

下流へと向かうクルーズ船は、途中いくつかの橋をくぐり、やがて金融街シティー付近へとさしかかります。ここでの必見は、歩行者用の吊り橋「ミレニアム・ブリッジ」と、その北側(左岸)に見える「セントポール大聖堂」がポイントでしょうか?大聖堂の丸いドームは、近くの道路からは建物が立てこんでいて見にくいのですが、川からはその偉容が良く見えますよ。また、橋の南側(右岸)には、巨大な茶色い建物「テイト・モダン」が建っているのが見えます。

■いよいよ「タワー・ブリッジ」をくぐる

乗客はディナーそっちのけで撮影!

乗客はディナーそっちのけで撮影!

クルーズでの最大のポイントといえば、何といっても「タワー・ブリッジ」でしょう。ロンドン・ブリッジをくぐり終わると正面に2本のタワーが見えてきます。市役所庁舎(シティホール)やロンドン塔あたりから見た雰囲気とは異なり、川面から見上げたその優美な姿には思わず見とれてしまいました。他の乗船客も船の先頭に集まり、変わるがわる記念写真を撮っていました。
かつての軍艦「ベルファスト」<br>タワー・ブリッジのすぐ上流に係留されている

かつての軍艦「ベルファスト」
タワー・ブリッジのすぐ上流に係留されている

真下から眺めたタワー・ブリッジ

真下から眺めたタワー・ブリッジ

■両岸は地味な風景に?

天気が良いとこんなシルエットも撮れます

天気が良いとこんなシルエットも撮れます

「タワー・ブリッジ」を過ぎると、両岸はレンガづくりの建物が並ぶ地味な風景へ様変わりします。このあたりは産業革命以後、荷役に使われていた倉庫が立ち並んでいるほか、船をつくったり修理をしたりしていた「ドッグ」も残されています。船がこのあたりにさしかかると、ディナーもそろそろメインディッシュが出てくるタイミング。夕日に照らされ、金色に光る新金融街・カナリーワーフのビル群が正面に見えてきましたが、まずはメインがサービスされるのを待ちましょう。
これがきょうのメインコース(2品から選べます)

これがきょうのメインコース(2品から選べます)

クルーズ船の料理とは思えない本格的なお味でした!

クルーズ船の料理とは思えない本格的なお味でした!

夕日に光るカナリー・ワーフのビル群

夕日に光るカナリー・ワーフのビル群

川から眺めたシティの夕景

川から眺めたシティの夕景

■メインは世界遺産の風景とともに

窓の外に見えるのは王立海軍学校のツインタワー

窓の外に見えるのは王立海軍学校のツインタワー

いよいよメインディッシュがサービスされると、右手前方に世界遺産にも指定されているグリニッジの風景が見えてきます。グリニッジはいうまでもなく、世界標準時を定めた標準子午線が通る「王立天文台」のある街。右岸には、先ほど通ったセントポール大聖堂のドームを造った建築家クリストファー・レンの手による旧王立海軍学校のツインタワーが見えてきます。とても船上で料理されたとは思えないほど手の込んだディナーを楽しんでいたナビ。なんと重要なものを見落としてしまいました。グリニッジを通り過ぎた後、「そういえば、天文台はどこ?」とあわてて給仕のスタッフに聞いたところ、「海軍学校の2本のタワーの間に一瞬だけ見える」との返事。でも、「船が街に戻る途中に見るチャンスがあるよ」といわれ、ひと安心しました。それにしても、世界遺産の建築物を眺めながらのディナーはロンドンならではのすてきな体験になったと思います。

■船はO2ドーム横で折り返し

ここが折り返し地点のO2ドーム

ここが折り返し地点のO2ドーム

クルーズ船は、コンサートやスポーツ競技に使われる「O2ドーム」のすぐ北側で折り返します。ここまでの所要時間は2時間弱。これから、下ってきたルートをエンバークメントへと遡ります。船が折り返すとき、ふと空を眺めてみたら、緑色のレーザー光線が真上を通っています。なんだろうとスタッフに尋ねたら「夜になると『経度ゼロ度』を指すレーザー光線がグリニッジの天文台から出る」とのこと。写真に撮るのにはちょっとむずかしかったですが、世界の真ん中?をクルーズ船で横切るとは予想外の喜びでした。

■船上から天文台を確認!

ケーキもやはり本格的!

ケーキもやはり本格的!

O2ドーム横で折り返すと、船はふたたびグリニッジへ。こんどは天文台の建物がしっかり確認できました。たしかに緑色の光が発射されているのも川から良く見えます。船内ではデザートが配られる時間に。それとともに、ジャズバンドの生演奏がはじまり、フロアはダンス会場へと早変わり。英国の人たちは「学校の体育の時間に社交ダンスを習ったのかな?」と思うほど、みな器用に踊ります(もちろんナビは参加できず・・・・)。誕生日の人がいるテーブルではセレモニーも。本人はもとより、同席した家族にとっても忘れられない一夜になったことでしょう。
さすがロンドン、船内のエンターテインメントもなかなかのもの

さすがロンドン、船内のエンターテインメントもなかなかのもの

船上からの夜景撮影は「手ぶれ」でうまく撮れません……

船上からの夜景撮影は「手ぶれ」でうまく撮れません……

■夜景になったタワー・ブリッジも撮ろう

日の長い夏場には遠くがまだ薄明るい

日の長い夏場には遠くがまだ薄明るい

船は行きよりも早い速度でエンバークメントへと向かいます。途中、ライトに照らされたタワー·ブリッジやロンドン塔をカメラに収めるのも忘れてはなりません。ただ、揺れる船内で撮る夜景はカメラがどうしてもブレるので、なかなかいい感じに撮るのが難しいですが・・・。ロンドン・ブリッジやブラックフライヤーズ・ブリッジなどそれぞれの橋もさまざまな色のイルミネーションで美しく彩られます。

■エンバークメント埠頭に帰着

クルーズは無事終了。お疲れさまでした!

クルーズは無事終了。お疲れさまでした!

出港してから約3時間。クルーズ船はエンバークメント埠頭へと帰ってきました。ビックベンの時計はまもなく11時を指すところ。他の乗船客はスタッフにねぎらいの声をかけて次々と船を離れます。充実した食事とともに、ロンドン市内の2つの世界遺産など、川からの眺めは地上からの観光とは一味も二味も違うと実感しました。クルーズ船から見た、真っ赤に染まった夕日が強く印象に残りました。以上、ロンドンナビでした。

その他情報

Special thanks to "Bateaux London."
www.bateauxlondon.com
関連タグ:テムズ川クルーズ

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-01-21

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