オリンピック会場への行き方を徹底ガイド

こんにちは、ロンドンナビです。
きょうは、ロンドンオリンピックを観戦される方のために、現地の交通事情をご説明します。テロ対策で厳重な荷物チェックも行われる見込みですから、競技会場には少しでも早めに着くようにしてくださいね。

ロンドン全体の様子は？

ロンドン交通局では、市民や一般企業に対し「在宅勤務が可能な人はそうして欲しい」とか、「大幅な時差通勤の検討を」と言った極端な呼びかけが行っています。これは、「ターミナル駅はどこも観戦客であふれるから」といった予測によるものです。
概ねの予想では、東部の各駅が相当混み合うとされており、五輪会場から離れている地下鉄バンク、ロンドンブリッジ、ウォータールーあたりもあちこちの会場から市内中心地に帰る人たち（午前中はその逆）であふれるだろうと言われています。
ですから、各競技会場へは試合開始の2時間前到着をめどに向かった方が良いとされています。

競技会場の前でまた行列も

やっと「改札口」までたどり着きました！

ロンドン市内の会場に行く

ロンドン市内の会場への足は、公共交通機関を利用しましょう。
これまで説明したように、予想以上の混雑と会場での検問のため、競技開始時刻の2時間前を目標にして宿などから出発しましょう。
交通局は「会場へのマイカーの乗り入れは不可」と言っています。そもそも、駐車場を設けていないという事情もあるのですが、会期中は大規模な規制のため、競技関係者以外周辺道路は走れません。タクシーは交通機関の一種としてある程度の通行は認められるかもしれませんが、渋滞で動きが取れなくなる可能性も。「行き方がわからないから」と、タクシーを利用したい気持ちはわかるのですが……。

メーン会場「オリンピックパーク」への行き方

ロンドン東部のストラットフォードにあるメーン会場「オリンピックパーク」への足は何通りか考えられます。問題はパークに入ってからも結構歩くこと。会場は2.5平方キロ、場所によっては入場ゲートから20分以上かかります。

※地下鉄でストラットフォードに向かう
多くの観客にとって「この行き方が一番簡単だから」というのと、欧州販売分の観戦チケットには当日の無料1日乗車券が付くから、などの理由によります。ジュビリー線とセントラル線の2ラインが乗り入れていますが、ジュビリー線は途中で別の3会場に行く足としても使われるため、混雑が激しくなると予想されます。

２．旧国鉄・ナショナルレールの電車を使う

公共交通に乗れるオイスターカードやトラベルカードで、旧国鉄・ナショナルレールの近郊電車にも乗れます。そこで、ストラットフォードに行くのに、市内のリバプールストリートから東方向に向かう電車を利用します。途中は無停車で15分ほどでつきます。

パリやベルギーに行くユーロスターの線路は、オリンピックパークの真横を通っています。五輪開催を前に、ストラットフォード・インターナショナルという新駅が高速鉄道の線路上に設けられました。市内のセントパンクラス駅から、サウスイースト・ハイスピードという新幹線で7分で着きます。
なお、この電車には、オイスターカードやトラベルカードでは乗れないため別途切符を買わねばいけません。

何回もパーク付近に見学に行っているナビが見つけた「抜け道ルート」をお教えしましょう。パークには、ストラットフォード側からの入口とは別に、グリーンウェイゲート（Greenway Gate）という裏門があります。ここへ、別の駅・ウェストハムからアプローチを図ろうというわけです。

ウェストハム駅へは、市内中心部から地下鉄ハマースミス&シティー線とディストリクト線の2本が乗り入れています。（ジュビリー線の駅もあります）交通局では、「ストラットフォードに行く2ラインと比べて空くはず」と予想。こちらへの誘導を図っています。
ウェストハムには、地下鉄の他ナショナルレールの「c2c」が乗り入れ。市内中心部のフェンチャーチストリートから約10分です。タワーヒル駅のすぐ近くに駅があります。ナビはこのルートが意外と楽なのでは、と予想していますが。
ウェストハム駅からゲートまではゆっくり歩いて約20分です。

予約制高速フェリーも登場

会場への足の混乱を見越して、テムズ川の高速船を運行するテムズクリッパーは、事前予約制の会場行き専用フェリーを動かします。ロンドンアイ、エンバンクメント、ロンドンブリッジの3つの埠頭から、グリニッジとノースグリニッジに向けて高速船を運行します。
こちらの船はグリニッジの乗馬会場やノースグリニッジのO2アリーナで行われる競技を見るのに利用しましょう。

エンバンクメント埠頭

乗馬会場となるグリニッジ公園

地方会場への行き方

特にサッカー観戦を予定している人は、決勝を除いてロンドン以外の場所に行くことになります。
ナビが「各地のスタジアムへ下見」に行ったところ、日本代表が関係しそうな会場のうち、コベントリーだけが最寄駅から歩けないほど遠いため、バスでの移動が求められます。その他の会場は、最寄駅から20分ほど歩けば着きます。
ただ、入るゲートによって、駅や街からスタジアムへのルートが異なるケースも。駅についたら、切符に書かれたゲート番号と掲げられている案内と照らし合わせながら歩いてくださいね。

気になる鉄道チケットの予約ですが、すでに五輪会期中の切符は鉄道会社のウェブで購入可能です。イギリスの鉄道は、格安航空券のように時間帯によって価格が異なります。ロンドンから早朝に出発すると安かったりするので、よく検討して見てください。
また、鉄道パスを利用する人は、イギリスに着いたらできるだけ早く座席の予約を行うことをお勧めします。鉄道会社に関係なくどこの駅の窓口でも全土の路線の予約に対応してくれます。予約手数料は原則無料です。

予想以上の混雑が必至のロンドンオリンピック。ぎりぎりに出かけたら、時間までに会場に着けなかったといったことのないように、早めの行動を心がけたいですね。以上、ロンドンナビでした。