「ロンドン・ウォークス」に参加してきました。

世界で最古の都市型ツアー「ロンドン・ウォークス」でロンドンの隠れたスポットをガイドさんと一緒に歩いてきました。

「ロンドン・ウォークス」

「ロンドン・ウォークス」

こんにちは、ロンドンナビのマーボです。今回は友達に誘われ、「ロンドン・ウォークス」に参加してロンドンの隠れたスポット を歩いてきました。1960年代にオーストラリア人のキース・ババストック(Keith Baverstock)が始めたロンドン・ウォークスは、リーズナブルでエコロジカルにロンドンの興味深い場所や有名な観光地をガイドと一緒に見て歩くというツアー。予約なしで参加でき、1回の参加費は大人8ポンドからで所要時間はだいたい2時間。気まぐれな観光客、そして私みたいな新米ロンドナーにとって参加しやすいツアーです。2008年にはベスト・ビジット・ロンドンのベスト・ツーリズム・エクスペリエンスのゴールデンアワードを受賞。ツアーの内容も数多く、様々なコースがあります。例えば「古きウエストミンスター 〜1000年の歴史〜 (Old Westminster)」や「ハリーポッターの撮影地ツアー(Harry Potter Film Locations Tours)」などなど。テーマ別、地域別で選べるロンドンならではのツアーをカバーしています。
今回私たちが参加したツアーは「隠れざるロンドン(Hidden London)」。待ち合わせは朝の11時、モニュメント(Monument・ディストリクト線/サークル線)駅。
ロンドン・ウォークスのパンフレットを持っている人が目印!いたいた見つけました、本日のガイドは、ショーンさんです。参加費8ポンドを払い時間になるのを待ちます。

ツアー開始!

今回集まったのはおよそ30人。フィッシュ・ストリート・ヒル(Fish Street Hill)から出発です!この通り現在ではなんの変哲もない通りですが、16世紀や17世紀にはビリングスゲート・フィッシュ・マーケット(Billingsgate Fish Market)の前身になる魚市場が広がる場所でした。そういえば通りの名前にも「魚」って入っていますよね。当時、この辺りはロンドン一の繁華街。多くの人で賑わっていたんです。

聖マグナス・マーター教会

フィッシュ・ストリート・ヒルを降りきると突き当たるのがこの教会。 聖マグナス・マーター教会 (St Magnus-the-Martyr)。おそらく12世紀に始まったといわれている教会ですが、 1666年のロンドン大火災で焼失し、その後1760年にも火事にあってしまいました。現在の建物は1709年に建てられたものです。バロック調後期のスタイルです。大きなオルガンがあり日曜の礼拝には威厳のある音が現在でも鳴らされるということです。
教会はロンドン・ブリッジのすぐたもとにあることから、かつてのロンドンブリッジの模型も展示されています。歌でもおなじみのロンドン橋。「♪ロンドン橋、落ちる!落ちる!落ちる!ロンドン橋落ちる!さーどうしましょう〜!♪」テムズ川が氾濫するとよく流れてしまっていたロンドンブリッジ、そのためこの歌が歌われていました。なんと英語バージョンだと11番まであるというのです。ガイドのショーンさん、歌ってくれました!かつてのロンドン橋は、道幅が広く、商店や家もあり、とてもにぎやかな橋だったんです。フィレンツェのベッキオ橋をご存知の方だったら想像しやすいかもしれません。

イーストチープ、キャノンストリートそしてカレッジストリートへ

教会をでたらまたフィッシュ・ストリート・ヒルを戻りモニュメント駅の反対側へ向かいます。中世からある通り、イーストチープ(Eastcheap)を少し入ったところに11世紀から続くセントクレメンツ(St Clement’s)教会はあります。狭い路地にひっそりと建っているので、そのまま知らずに通りすぎてしまいそうです。イギリス人にはおなじみの「オレンジ&レモン」の歌のモデルはこの教会の鐘です。
イーストチープからキャノン・ストリートに(Cannon Street)に行きましょう。この通りにもこれまた見逃してしまいそうにひっそりと「ロンドン・ストーン(London Stone)」があります。といっても・・・中の石、よく見えません。「ロンドン・ストーン」とはローマ人がローマからの距離を表記していたマイルストーンのようなもの。
次に向かったのはカレッジ・ストリート(college street)。まず目に入って来たのはこのビル。ホテルの組合のようなもので、「シティー」の中でホテルを始めたい時は必ずここに登録し許可をもらわなければならなかったようです。中には入れないけれども窓からチラミできるその内装はなんだかとっても豪華!
その先にはセント・ジェームス・ガーリックハイス教会(St. James Garlickhythe)があります。
教会の前にこんなオブジェを見つけました。白鳥と飼育係。イギリスでは白鳥は女王のものとされ、獲ったり、危害をくわえることは厳禁。なんでかな〜と思っていたけれども、ショーンが話してくれました。女王の枕、お布団は白鳥の羽毛を使っているんですって。だから白鳥は女王にとって、とっても大事な動物。独り占め!?ってこと。

セントポール大聖堂周辺

アッパー・テムズ・ストリートからキャノンストリートへ抜ける道には二つの見所があります。
そのうちのひとつがビルの谷間にあるガーデン。ここは第二次世界大戦によってダメージを受けた場所のひとつ。 修復や再建をせずにいまやオフィス街のオアシスとして公園になっています。
そしてもうひとつが我が国が誇る(?)銀行のビル。もともとイギリスの新聞社が入っていました。建物のセントポール大聖堂側にかかる時計、中心の太陽の部分は実はチャーチルの顔なんです。
キャノン・ストリートにまた戻ってきました。セントポール大聖堂の全容がここからははっきりみられるベストスポット!
さて、また小道に入ります。セントポール大聖堂の聖歌隊が学び暮らした場所。今はユースホステルになってきます。

ブラックフライヤーズ

そこから間もなくセント・アンドリュー・ヒルの小高い丘の上に出てきます。この角に「The Cockpit」というパブがあります。名前から分かるようにここでは、18世紀まで闘鶏が行われていました。近代的なビルを背景にひっそりと昔の風情を残しています。
そのままパブの右の小道、アイルランド・ヤードに。右手に17世紀の教会だった、聖アン・ブラックフライヤーズ( St Ann Blackfriars )跡地があります。普通に歩いていたらあることさえ気がつかないほどの小さな公園。1665年の疫病が大流行したとき埋葬地として使われました。多くの人が亡くなったので、墓地が何層にもなり現在、歩道より高いところに位置しているんです。
このアイルランド・ヤードの突き当たりを右折するとそこには、薬剤師ホール「Apothecary Hall」の入り口があります。中に入るとまるでパティオのようになっていて正面の上部にはユニコーンと神とサイのモチーフが施されています。ユニコーンやサイの角は毒を消すといわれているんです。
通りに注意しながらホールを出てピザ屋の横の階段を上りましょう。ここから、ニュー・ブリッジ・ストリート(NewBridgeStreet)が垣間見ることができます。突き当たり左手に見えるビルはブライドウェル・パレス「Bridewell Palace」。ヘンリー8世が8年間住んでいたことのある場所でその後、貧救院と女性の刑務所になりました。
通りを渡り、建物の横の細い道のブライド・レーン(Bride Lane)に入ると、シアターがあります。ここでは、ランチを食べながらシェイクスピアなどの演目が45分で見尽くせるという場所。ガイドのショーンは「ハイリー レコメンデッド(かなりおススメ!)」と言っていました。今度行かなくては!
右手に見える聖ブライズ教会( St Brides Church )。これまた、セントポール大聖堂を再建したクリストファー・レンの傑作。ウエディングケーキのような形をしていますね。それもそのはず、この教会ができてからウェディングケーキはこの教会を模してデザインされるようになったんです。ということで通称、「ウェディングケーキ教会」。毎日13時からオルガン演奏が楽しめ、教会の下にある博物館で詳しい展示が行われています。
セント・ブライズパッセージを通りホワイトフライヤーズ・ストリートに行きます。ここには英辞書の権威、サミュエル・ジョンソンの博物館「ジョンソン先生の家( Dr Johnsons House )」があります。
この猫は教授が飼っていたハッジ。そして、最後が教授がよく通っていたパブ。出版社、プレス社などが多く集まっていたフリート・ストリート(Fleet Street)に面しているためかつてはジャーナリストの溜まり場だったそう。2時間、休憩なしで歩いたからちょっと喉が渇いたみたい。パブで喉でも潤すとしましょうか。以上、ロンドンナビ、マーボでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-07-16

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