■ロンドンの地下鉄

ロンドンの地下鉄「チューブ」を乗りこなそう!

トンネルが丸く掘られていることから、「チューブ」の名がつけられている

トンネルが丸く掘られていることから、「チューブ」の名がつけられている

19世紀から地下鉄が走る街、ロンドン。ロンドンの地下鉄は市民の間では「チューブ(Tube)」の愛称で親しまれています。ちなみにイギリスでは地下鉄をUndergroundといい、Subwayとはいいません。現在、約300の駅があり、うち60余りが中心部にあります。駅と駅との距離は500~600mなので、中心部ならちょっと歩けば必ず近くに駅が見つかります。
【路線を探す】
ロンドンの地下鉄は全部で11路線(※2010年6月現在)。駅で配られている携帯用の路線図を1枚持っていると便利です。また、ホームやコンコースには必ず路線図が掲示されています。分からなければ、駅の窓口などにいる係員に行き方を尋ねましょう。

・ベーカールー線(Bakerloo Line=茶色)ハローウ・アンド・ウィルドストーン - エレファント・アンド・キャッスル
・セントラル線(Central Line=赤色)ウェスト・ライスリップ/イーリング・ブロードウェイ - エピング/ヘイノート
・サークル線(Circle Line=黄色)ハマースミス - ベーカーストリート- モニュメント - サウス・ケンジントン-エッジウエア・ロードの区間を「の」の字運行
・ディストリクト線(District Line=緑色)リッチモンド/ウインブルドン - アップミンスター
・ハマースミス・アンド・シティー線(Hammersmith & City Line=ピンク色)ハマースミス - バーキング
・ジュビリー線(Jubilee Line=銀色)スタンモア - ストラットフォード
・メトロポリタン線(Metropolitan Line=エンジ色)アックスブリッジ/アマーシャム - アルドゲイト
・ノーザン線(Northern Line=黒色)ハイ・バーネット/エッジウエア - モーデン(途中でチャリングクロス支線とバンク支線とに分かれる)
・ピカデリー線(Piccadilly Line=青色)ヒースロー・ターミナル/アックスブリッジ- コックフォスターズ
・ヴィクトリア線(Victoria Line=水色)ブリクストン - ウォルサムストウ・セントラル
・ウォータールー・アンド・シティー線(Waterloo & City Line=薄緑色)バンク-ウォータールー
ホームに掲げられている路線図

ホームに掲げられている路線図

改札口には運休情報も掲示されている

改札口には運休情報も掲示されている

行き先はホーム入口にある看板で確認しよう

行き先はホーム入口にある看板で確認しよう

【地下鉄の行き先】
駅のプラットホームの入口には、地下鉄が進む方角によってそれぞれ「東方面行き(Eastbound)」「西方面行き(Westbound)」「北方面行き(Northbound)」「南方面行き(Southbound)」と表示された看板が掲示されています。これを見て自分の行きたい目的地の方向に走る電車かどうかを確認します。地下鉄路線図で左から右へと走る列車は、東方面行き。上から下へと走るのが南方面行きとなるというわけです。
ホームにはかならず行き先案内の電光掲示板が下がっている

ホームにはかならず行き先案内の電光掲示板が下がっている

列車の行き先は、ホームに掲げてある電光掲示板で確認しましょう。「あと何分で電車が到着」というふうに案内されます。そして、列車の前面に書かれた行き先を確認して乗ると確実です。
【料金ゾーン】
ロンドンの鉄道ネットワーク(地下鉄、国鉄を含む)は、6つのゾーンに区分けされています(一部に7、8ゾーンもあり)。路線図を見ると、ゾーン1は「真ん中の円」で中心地のおもな駅が含まれます。そして中心地から離れるごとに、ゾーン2、ゾーン3・・・のエリアが取り巻いています。
運賃は、ゾーン3、4、5、6のエリア内のほうが、ゾーン1と2よりも安く設定されています。ただし、複数のゾーンを通るときは自分が通ったゾーンすべてに対する運賃を支払う必要があります(たとえば、ゾーン2からゾーン1を抜けて、ゾーン6にあるヒースロー空港に行く場合は、ゾーン1〜6の料金が必要)。 ゾーンの区分については路線図に書かれています。


【切符を買う】
日本で「初乗り1,000円」と揶揄されたロンドンの地下鉄ですが、非接触式のICカード「オイスターカード(Oyster Card)」で乗れば、中心地(ゾーン1)の1乗車は1.80ポンド(※2010年6月現在)。
また、1日乗車券に当たるトラベルカード(Travel Card)なら、カードの指定ゾーン内の地下鉄、バス、国鉄などに自由に乗れます。トラベルカードには、始発から使える「オンピーク(On-peak)」のものと、9:30以降(土、日、祝は始発から)からしか使えない「オフピーク(Off-peak)」の2種類があり、オフピークの方が割安です。
チケットは各駅の窓口か自動販売機で。現金だけでなく、クレジットカードでも購入できます。

※日本出発前にオイスターカードを買うには

オイスター・カードは「英国政府観光庁 ダイレクト・オンラインショップ「(VisitBritain Direct)」で購入できます。とくにヒースロー空港やユーロスターが到着するセントパンクラス駅の切符売り場はいつも混み合っているので、出発前にカードを購入しておくと、現地では混雑に巻き込まれることなく、ゆったりと旅を楽しむことができます。
天井が丸いのはトンネルの広さにあわせてあるため

天井が丸いのはトンネルの広さにあわせてあるため

車内は意外と狭い

車内は意外と狭い

1席づつ肘掛けがついている

1席づつ肘掛けがついている

【地下鉄の乗り換え】
各駅の通路はたいてい「パイプが繋がったようなつくり」で結ばれています。乗り換えルートには必ず路線名の看板がかかっているので、それに従って進みましょう。なお、ごく一部の駅を除いて、改札内での乗り換えが可能です。もし、改札外に一度出て乗り換えが必要な時でも、すぐに乗り継げばオイスターカードから2度課金されることはありません。

【列車の運行本数】
地下鉄の運行本数は、時間帯や方面、目的地によって違います。中心部を走る路線なら、日中1〜4分間隔で走っていますが、郊外では運転間隔が開きます。次の電車が来るまでの時間は、ホームに掲げてある電光掲示板で「あと何分で電車が到着」するかが確認できます。
ただ、ひとたび信号故障や事故が起こると、10〜15分以上待たされることも少なくありません。遅延が発生すると「Minor Delay(少々遅れ)」「Severe Delay(大きな遅れ)」というように電光掲示板に表示されます。

【始発と終電】
地下鉄は、月曜日から土曜日は始発はだいたい午前5時から6時の間、終電は中心地を深夜0時前後に発車します。また日曜日は始発は午前7時頃、終電は中心地を23時過ぎに発車します。終電に乗り遅れたら、地下鉄路線に沿ってナイトバス(Night Bus)が24時間運行していますので、それを利用しましょう。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-04-30

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