イギリスの免税(付加価値税・VATの還付)手続き~ショッピングお得情報!

大きな買い物をしたら、付加価値税の還付を忘れずに!

ヒースロー空港の免税手続きカウンター

ヒースロー空港の免税手続きカウンター

英国など欧州諸国で売られているほとんどの商品には。日本の消費税に当たる「付加価値税(VAT)」が加算されています。日本人など欧州連合(EU)の外から訪問する外国人客は、帰国時に空港などで手続きをすると商品に加算されている税金を返還してもらえる制度があります。

VAT返還の対象は?

お店で用意してくれる手続き用の書類はこんな感じです

お店で用意してくれる手続き用の書類はこんな感じです

「1つの店で同じ日に50ポンド以上買い物する」というのが基本条件。ただし、書籍や食品、こどもが使用するものにはもともとVATがかかっていないので、これらを買って税金を返してもらおうとしても無理です。

返還率は?

お店からの書類に、還付される金額が書いてあります

お店からの書類に、還付される金額が書いてあります

税金として支払った分をすべて返してもらいたいところですが、手数料などが差し引かれるため、税金の還付分は2~10%程度です。お店で渡される書類にはたいてい還付予定額が書いてあります。空港の手続きカウンターはたいてい混んでいますので、「戻って来てもわずかな金額なので、手続きを止めよう」と考える人も少なくありません(残念な話しですが…)。

免税手続きの流れ

お店から渡される書類には、空港内の手続き場所も書いてあります

お店から渡される書類には、空港内の手続き場所も書いてあります

VATの返還を受ける前提で買い物する場合の手順はつぎのとおりです。

1) お店では、VATを含んだ金額で商品代金を支払います。


2) お店のレジなどで免税用の書類を作ってもらいます。

※ 大きなデパートでは、各売り場で買い物したレシートをまとめて、指定の手続きカウンターに持って行き、書類を作ってもらいます。

3) 英国出国時に、「VAT REFUND」と掲げられたカウンターへ行きます。
次の書類などを提示します。
・ 購入した商品(未使用であること)
・ お店で貰った免税用書類
・ パスポート
・ 出国の航空券
これらを提示すると、税関職員が確認スタンプを押してくれます。

4)税金の返金

空港の設備やタイミングにより、若干手続き方法が変わることもありますが、基本的には次のような方法で返金が受けられます。(いずれも、税関職員からスタンプを貰った後の手続きとなります)

・現地空港のカウンターで現金でもらう
英国の場合、ポンドで渡されるので、あまりに高額な現金をもらうと出発までに使い切れない、という問題もあります。

・クレジットカード口座への振込み
所定の用紙に、クレジットカードの番号などを書く事で、後日払い戻しを受けることが出来ます。出国間際にたくさんのポンド現金を貰ってもどうしようもない、という人はぜひこの方法で。

・ 小切手での返金
ごくまれに小切手が後日、日本の自宅などに送付されてくる事もあります。ただ、日本の銀行では、海外からの小切手の現金化のために手数料を数千円徴収されますので、実際には小切手をもらってもお金に換えられないようです。

欧州内で乗り継いで日本に帰国する場合

乗り継ぎ客でも立ち寄れる出発ロビーにも手続きカウンターがあります

乗り継ぎ客でも立ち寄れる出発ロビーにも手続きカウンターがあります

ロンドンから、別の欧州内の空港(パリやフランクフルトなど)で乗り継いで帰国する場合、航空券を見た税関職員が「日本に英国からほぼ直接帰る」と判断すれば、諸手続きをロンドンで行ってくれます。ただし、欧州の別の街に立ち寄る場合は、日本への最終出発地での手続きが必要となります。

そのほか、注意したいこと

空港の出発ロビーにある免税店の商品は既に税金分が引かれています

空港の出発ロビーにある免税店の商品は既に税金分が引かれています

免税手続きに当たって、いくつか知っておいたほうが良いことがあります。

・ すべての店で免税手続きをしてくれる訳ではありません
個人経営のおみやげ屋さんなど、一部のお店では免税手続きを取り扱っていません。まとめて多くのものを買うときはあらかじめお店の人にお尋ねになった方がよいでしょう。

・ 同じ価格の商品を買っても還付額が違うことも
免税手続きを扱う代理店が数社あるため、同じ価格の商品を購入しても、還付額に差が出るケースもありえます。これは手数料の違いによるものです。
ポンドの現金が余ったら両替所で円に換金も?

ポンドの現金が余ったら両替所で円に換金も?

免税手続きのカウンターは、いつもたくさんの旅行客で混み合っています。還付手続きを予定している人は、少しでも早く空港に行くよう心がけましょう。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-09-08

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